最近、多くの歯磨きがフッ素配合を謳うようになり、むし歯予防にはフッ素がいいらしいという意識を多くの方がお持ちだと思います。
もっとも、フッ素配合の歯磨きで歯を磨けば、まったくむし歯にならないわけではありません。
正しく使わないとむし歯予防にはつながらないので注意が必要です。
この記事では、フッ素の効果や意味について詳しくご紹介していきます。
フッ素とは
フッ素とはどんな物質を意味するのでしょうか。
フッ素は自然界にある元素の一つであり、化学物質とは異なり、お茶や魚介類などの食品にも含まれている成分です。
丈夫な歯や骨を作り、むし歯予防にも役立ちます。
フッ素の効果
主な効果として再石灰化の促進、歯質強化、細菌の酸産生抑制が挙げられます。
再石灰化の促進とは、歯の成分であるカルシウムやリンが歯から溶け出してしまうのを防ぎ、再沈着を促すことです。
また、歯質を強くして、酸に溶けにくい歯にするなど歯の健康を保つためにも役立ちます。
むし歯や歯周病などの原因になる、歯磨きで落としきれなかった歯垢の中に潜む細菌の働きを弱め、酸が作られるのを抑えてくれます。
この働きがむし歯予防に役立つとされているのです。
効果的な使い方
フッ素はむし歯予防になり、歯の健康を保つ効果もありますが、フッ素配合の歯磨き剤を使えば効果が出るとは限りません。
正しい使い方をしないと効果が発揮されないので気を付けましょう。
まず、効果を出すには、年齢などに応じた量をしっかり使いましょう。
歯が生えてから2歳までは900~1,000ppmFのフッ素配合の歯磨き剤を歯ブラシに1~2mm程度、3~5歳なら5mm程度使います。
6歳~成人・高齢者の場合、1,400~1,500ppmFのフッ素配合の歯磨き剤を1.5~2cmほど使います。
それなりの量が必要となり、歯ブラシ全体にしっかり乗る程度の量が必要です。
丁寧にブラッシングを行ったら、うがいは10~15mlの水で1回程度に抑えるのがおすすめです。
口の中により多くのフッ素が残ったほうがむし歯予防につながります。
歯科医でのフッ素塗布
歯磨きが苦手なお子様などには、歯科医でのフッ素塗布がおすすめです。
フッ素は特に生えたばかりの永久歯に効果的なので、歯科医で3ヶ月に一度、定期的にフッ素塗布を行いながら、毎日の歯磨きでもフッ素配合の歯磨き剤を使っていきましょう。
ダブル作用で、よりむし歯予防につながりやすくなります。
まとめ
フッ素にはむし歯予防の効果をはじめ、歯を強くする効果も期待できます。
そのためには、フッ素配合の歯磨き剤を適切に使いこなすことが大切です。
お子様には歯科医での定期的なフッ素塗布もあわせて行いましょう。